回忌法要は何故行うのか。~不動明王について~

初七日に教義を頂く仏様『不動明王

人が亡くなられたら心細いですね。亡くなると闇の中と言われます。故人様の不安を解消し、魔から守って下さるのがお不動さん『不動明王』なのです。

 

お怖い鬼のような顔をして火を背負い、剣を持ち、悪者を縛る縄、羂索 (けんさく)を持っている仏様。

亡くなると、闇の中、魔物がよりつくと言われます。鬼のような怖い顔で剣を持ち、背負っている炎であの世への道を照らし守って下さっているのです。

 

真言密教の本尊は大日如来。如来様は座っています。如来様は人間世界でいう一番の偉い方です。

 

そんな方が救済の為、形を変化させ、皆様のところへ下りてきてこられたのが『不動明王』と言われています。

 

また『不動明王』は弘法大師空海がはじめて日本にお連れになった仏様で、護摩などは『不動明王』を本尊にして祈祷を修します。

『本日28日お不動さんの縁日護摩を修しました』

それまで観音様を信仰していた日本ではこの勇ましいお姿が観音様の優しい慈悲姿だけでは足りないものを補ってくれると衆生に広がりました。

 

そのような意味では何でも聞いてくださる仏様。初七日で故人を守って下さるだけでなく、今生きている我々にも力を与えて下さる仏様です。

 

のうまくさんまんだぁばあさらだんせんだんまぁかろしゃあだやそわたやうんたらたぁかんまん。

これを慈求呪と言います。唱えられる方はお唱えしてみましょう。有難いご利益が得られることでしょう。

合掌

回忌法要は何故行うのか!~考え方~

このお経は普供養三力と言うお経です。

 

『仏を信心する全ての皆様に功徳が行き渡りますように』というお経です。回忌法要をはじめ、護摩や祈願祈祷のときも唱える。功徳のあるお経です。毎日動画を見られるとご利益をいただけることと思います。

ここから本題に入りますが、

お葬式が終わったら毎週逮夜が行われます。

初七日~六七日、四十九日、一周忌、三回忌~五十回忌まで、そして弔い上げとなります。

必然的に行われますが、一体何をしているのだろうと思われている方がほとんどではないかと思います。

このご時世ネットや様々な本に色々と記載されていますが、いまひとつピンとこない人も多いのではないのでしょうか。

これより私の主観も入りますがわかりやすく説明してまいります。

 

まず『回忌法要は何故行うのか』を簡単にお答えしていきたいと思います。

純聖寺に関わっておられる方々は護摩などのお参りをされておられますので

仏様の教義を受けておられると思います。

しかし、衆生の皆さんのほとんどが毎日の生活に勤しむばかり、

仏縁なく毎日を送られておられる方がほとんどではないかと思われます。

 

そして、亡くなられたら仏教のことを何もわからないまま故人様は仏様の世界へ旅立たれます。

成仏するためには逮夜、回忌法要ごとに登場される各仏様の教義を順番に頂かねばなりません。

それが、逮夜、回忌法要なのです。

しかし、故人様が今まで仏教と無縁であれば尚更。

成仏しようとしても何もわからず不安になられますよね。

 

ですので、

故人様が成仏するためには、

『故人様が仏様の教義を頂戴しようとする力』に加え

『僧侶による法要の後押しで仏様から与えられる力』

『ご家族が故人様の成仏を願い、後押しし支えてあげる力』

この3つの力がいるのです。

 

これを真言宗密教では『三力』と言います。

それが普供養三力です。

以我功徳力(いがくどくりき)自身の努力。

如来加持力(にょらいかじりき)仏様のお力。

及以法界力(ぎゅういほうかいりき)それを後押しする環境。

普供養而住(ふくようにじゅう)そして、その三つが全て融和したとき願が叶いますとされる

 

と僧侶はお唱えします。

 

冒頭にも言いましたように『ご祈祷』にもこの3つの力『三力』は必要なのです。

つまり、亡くなった方、だけでなく

今、生きている私達にも必要な力ですね。

ひとつお勉強になられましたでしょうか。

 

今度は逮夜、回忌法要の仏様について

語りたいと思います。

 

合掌

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